TPPに関する国会決議の実現を求める長野県民集会を開催

7月20日に、長野市城山公園ふれあい広場にて「TPPに関する国会決議の実現を求める長野県民集会」が開催された。IMG_3966

先日、環太平洋経済連携協定(TPP)はアメリカ議会でオバマ大統領に貿易交渉を一任するTPA法案が成立し、今月7月末までの大筋合意に向けて動きが加速している。こうした緊迫した情勢の中で長野県保険医協会も加盟する「TPPに反対する長野県内37団体」は国民の「食」と「いのち」と「くらし」を守るために長野県民集会は計画し、県内より約1500人が集結した。

集会でのリレーメッセージでは、医療団体、消費者団体、TPPに反対する弁護士ネットワーク、農業者団体からそれぞれ発言があった。
長野県民主医療機関連合会の岩須靖弘事務局長はTPPにより国民皆保険制度と薬価制度が根本から壊されると主張。アメリカは新薬の特許期間をできるだけ長くすることで莫大な利益を得ようと企んでおり、これが実現すれば高額な薬価により国民皆保険制度は崩され、お金のあるなしで受けられる医療が深刻な格差が拡大すると説明した。

生活クラブ生活協同組合長野の小林テル子理事長はほとんど輸入に頼っているトウモロコシを例に挙げ、輸入食品の危険性について説明。畜産飼料のエサ、アルコールの原料、甘味料の原料などに広く使われているトウモロコシのほとんどは遺伝子組み換えのものが大半を占めるという。TPPにより安全性が約束されていない食糧がどんどん輸入される危険性を説明した。世界で食糧価格が高騰し輸入出来なくなったとき、国内生産の転換には時間がかかり食糧が不足する事態も考えられるとした上で「自分の国の食糧は自分の国で作るスタンスを守ってほしい」と主張した。

TPPに反対する弁護士ネットワークから小林正弁護士はISD条項の危険性について説明した。韓国はISD条項を含むFTAをアメリカと結んだ結果、韓国で排ガス規制を強化しようとしたところアメリカの車が売れなくなる、競争規制だという理由で多額の損害賠償請求をすると脅され、排ガス規制を2年間延期させられた事例を紹介。食の安全も脅かされる可能性についても言及し、日本の食品衛生法では国民には安全であるという確証のないものは売ってはいけないとなっているが、外国から輸入される食品にまでは求められておらず、危険なら危険と立証しろということになっている。日本の司法に救済を求められないISD条項はとても危険なものであり、「今後ともISD条項の危険性を幅広く伝えるように努力していきたい」と締めくくった。

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うちわを振り上げガンバロー三唱を行った

農業者代表から、長野県農業者農政協議会の有賀正喜会長は農業者は「国内の米の需要量が毎年減少しているため飼料米への転換を促しておきながら、輸入米は増やすという矛盾に憤りを感じる」と主張。後継者のためにも「生産者から地域から声を上げることが必要」と訴えた。

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トラクターを先頭にデモ行進をした

その後の来賓あいさつでは、長野県知事代理からの祝辞、出席した国会議員9名から決意表明のあいさつがあった。出席した国会議員は全員TPPに関する国会決議を守ることを強く約束した。最後に「TPPに関する国会決議の実現を求める決議」を大きな拍手で採択し、ガンバロー三唱で集会を終えた。

集会後は城山公園からSBCトイーゴ広場前までデモ行進を行なった。

TPPに関する国会決議の実現を求める決議

TPP交渉は、米国議会でのTPA法案の成立を受け、大筋合意を目指した閣僚会合が7月28日から開催されるなど、予断を許さない状況が続いている。
TPPは、農業だけの問題に限らず、食の安全・安心、医療、保険、ISD条項など、国民の「食Jと「いのち」と「くらし」に大きな影響を及ぼし、国のかたちを一変させる恐れがある極めて重大な問題である。
多くの長野県民は、一昨年4月の衆参農林水産委員会の決議を政府が厳守し、交渉において決議を必ず実現していただけると確信している。
TPPに反対する37団体は、連携を強め、TPP交渉が最終局面を迎える中で、政府が、我々の声に応え、国民との約束である国会決議を実現するよう、引き続き、強力な運動を展開する。
以上、決議する。

平成27年7月20日

TP Pに関する国会決議の実現を求める長野県民集会