中医協総会第292回 入院医療の議論を開始

平成27年3月4日中央社会保険医療協議会 総会(第292回)が開催された。

は次回改定に向けて「入院医療(その1)」資料が提出され、平成26年度診療報酬改定による病床数の変化等、改定結果などの議論が行われた。資料では急性期医療、回復期入院医療、慢性期入院についてそれぞれ課題と論点が示されている。

急性期医療についての課題と論点

• 経年的に見ると、我が国の病床数は、緩やかに減少する傾向にあり、一般病床等の平均在院日数も、短縮する傾向にある。
• 平成26年度診療報酬改定においては、特定除外制度の見直しや重症度・看護必要度の名称と項目内容の見直し、自宅等に退院した患者割合に関する基準の設定等が行われた。その後、7対1入院基本料を算定する病床はやや減少したが、依然として全ての種別の中で最も多い状態にある。
• 急性期医療が提供されていることを評価する指標としては、平均在院日数、「重症度、医療・看護必要度」などが用いられている。こうした指標からみたとき、医療機関の幅広い多様性がある。
• 貴重な医療資源を有効に活用して、質の高い医療を確保するためには、急性期病床がその役割を一層発揮するとともに、地域における効率的な医療提供体制の構築を推進する必要がある。

○ 急性期病床の機能分化を進めるため、緊急性の高い患者や、高度な医療を要する患者
の受け入れを評価するとともに、入院医療の提供に関する連携や在宅復帰の推進を図る
方策について、平成26年度改定の答申附帯意見も踏まえ、更に検討すべきではないか。

地域包括ケア病棟・病床、回復期入院医療の課題

• 高齢化により、複数の傷病を有し、嚥下機能障害等を併発するなど、日常生活機能の低下した患者が多くなっており、在宅復帰を進めるためには、様々な心身機能への対応や、介護サービスなど社会資源の利用に関する調整が鍵を握っている。
• 平成26年度診療報酬改定では、急性期治療を経過した患者や在宅療養を行う患者の受け入れ・患者の在宅復帰支援を行う機能を有する「地域包括ケア病棟」が創設され、その整備が進んでいる。また7:1入院基本料において自宅等退院患者割合、地域包括ケア病棟において在宅復帰率が定義され、急性期から回復期への移行の円滑化が図られている。
• 回復期リハビリテーション病棟については、病床数やリハビリテーションの提供単位数が急激に伸びている一方、受け入れる患者像やリハビリテーションの効果については、医療機関の間で、大きな多様性も認められる。

○ 平成26年度診療報酬改定の影響を分析しながら、地域包括ケア病棟をはじめとする地域包括
ケア体制の強化のあり方や、円滑な医療連携を進めるための方策について、さらに検討を進め
るべきではないか。
○ 回復期リハビリテーション病棟の実情を踏まえつつ、その機能がいっそう適切に発揮されるため
の評価のあり方について、検討すべきではないか。

慢性期入院医療についての課題と論点

• 療養病床では入院受療率や平均在院日数等に大きな地域差がみられることが示されている。
• 療養病棟では、在院日数が長い場合ほど病状の見通しが不変な患者や死亡退院する患者の割合が大きくなる傾向がみられる。また、療養病棟への診療報酬は医療区分に応じた評価とされており、医療区分ごとの受入患者数の割合等には療養病棟入院基本料1と2で違いがみられる。
• 平成26年度診療報酬改定では、在宅復帰機能強化加算を創設するなど在宅復帰を促すための見直しが行われた。また、平成27年度介護報酬改定では、介護療養型医療施設が担っている看取りやターミナルケアを中心とした長期療養及び喀痰吸引、経管栄養などの医療処置を実施する機能について、新たな要件を設定した上で、重点的な評価が行われた。
• 特殊疾患病棟入院料・障害者施設等入院基本料等においては、その特性に応じた患者が入院できるよう、入院対象患者が定められているが、意識障害を有する脳卒中の患者など、状態像が療養病棟の対象患者と重複している場合もある。

○ 密度の高い医療を要する患者を、病床の機能に応じて適切に受け入れるための、状態
像に応じた評価のあり方についてどのように考えるか。また、長期療養を担う病床におい
て、可能な限り在宅復帰を促すための評価のあり方についてどのように考えるか。

資料 入院医療(その1)

厚生労働省ホームページ