次期診療報酬改定に向けた基本方針(社保審医療保険部会)

10月21日に第90回社会保障審議会医療保険部会が開催され、次期診療報酬改定に向けた基本方針が示された。改定の基本的視点として、以下の4つの視点と具体的方向性の例を示した。特に、「地域医療介護総合確保法」に基づき進められている医療機能の分化・強化、連携と地域包括ケアシステムの構築に重点を置く構え。

資料は厚生労働省のホームページを参照

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000101916.html

視点1 医療機能の分化・強化、連携と地域包括ケアシステムを推進する視点
(1)医療機能に応じた入院医療の評価
医療機能の分化・強化、連携の促進
患者の状態に応じた評価
(2)チーム医療の推進、勤務環境の改善、業務効率化の取り組み等を通じた医療従事者の負担軽減・人材確保
多職種の活用(地域医療介護総合確保基金を活用した医療従事者の確保・養成等と並行した取組)
(3)地域包括ケアシステム推進のための取組の強化
診療所等の主治医機能(かかりつけ医機能)の確保
退院支援、医療介護連携、医・歯・薬連携、栄養指導等の多職種連携による取組の強化
(4)質の高い在宅医療・訪問看護の確保
患者の状態、医療の内容、住まいの状況等を考慮した評価
(5)医療保険制度改革法も踏まえた外来医療の機能分化
大病院の専門的な外来機能の確保と勤務医の負担軽減
診療所等の主治医機能(かかりつけ医機能)の確保(再掲)

視点2 患者にとって安心・安全で納得できる効率的で質が高い医療を実現する視点
(1)かかりつけ医の評価、かかりつけ歯科医の評価、かかりつけ薬剤師・薬局の評価
患者の心理や社会的側面などを踏まえた診療の推進
薬物療法の有効性・安全性確保のための服薬情報の一元的な把握とそれに基づく薬学的管理・指導の推進
(2)情報通信技術(ICT)を活用した医療連携や医療に関するデータの収集の推進
ICTを活用した医療連携による医療サービスの向上
データの収集・活用に基づく実態やエビデンスに基づく評価に向けた取組
(3)質の高いリハビリテーションの評価等、疾病からの早期回復の推進
アウトカムに着目した評価

視点3 重点的な対応が求められる医療分野を充実する視点
(1)緩和ケアを含む質の高いがん医療の評価
(2)「認知症施策推進総合戦略」を踏まえた認知症患者への適切な医療の評価
(3)地域移行・地域生活支援の充実を含めた質の高い精神医療の評価
(4)難病法の施行を踏まえた難病患者への適切な医療の評価
(5)救急医療、小児医療、周産期医療の充実
(6)口腔疾患の重症化予防・口腔機能低下への対応、生活の質に配慮した歯科医療の推進
(7)かかりつけ薬剤師・薬局による薬学管理や在宅医療等への貢献度による評価・適正化
(8)医薬品、医療機器、検査等におけるイノベーションの適切な評価

視点4 効率化・適正化を通じて制度の持続可能性を高める視点
(1)後発医薬品の使用促進・価格適正化、長期収載品の評価の仕組みの検討
新たな後発医薬品に係る目標を達成するための取組の推進
後発医薬品の価格算定ルールの見直し
長期収載品に係る前回改定の影響を踏まえた検討
(2)退院支援等の取組による早期の在宅復帰の推進
患者が安心・納得して退院し、住み慣れた地域で生活を継続できるための取組の推進
(3)残薬や多剤・重複投薬を減らすための取組の推進など、医薬品の適正使用を推進するための方策
医師・薬剤師の協力による取組の推進
(4)いわゆる門前薬局の評価の見直し
かかりつけ機能が発揮できていないいわゆる門前薬局の評価の見直し
(5)重症化予防の取組の推進
疾患の進展の阻止、合併症の予防や早期治療の推進
(6)医薬品、医療機器、検査等の市場実勢価格を踏まえた適正な評価