中央社会保険医療協議会 総会(第316回)

12月2日に中央社会保険医療協議会 総会(第316回)され、資料が厚生労働省のホームページに掲載されている。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000105567.html

議題は下記の通り。
○診療報酬調査専門組織「医療機関等における消費税負担に関する分科会」からの報告について
○個別事項(その5;リハビリテーション)について
○診療報酬改定に関する基本的な見解(各号意見)について

平成 28 年度診療報酬改定に関する支払側及び診療側からそれぞれ基本的考え方が文書で提出されたが意見は対立している。

支払側の意見書

診療側の意見書

1 号側(支払側)は、「28 年度改定において診療報酬はマイナス改定とすべきである。併せて、26年度改定と同様に薬価・特定保険医療材料改定分(引き下げ分)を診療報酬本体に充当せず、国民に還元する必要がある。」とした。
一方、2号側(診療側)は、実調結果から医療機関等の経営は悪化傾向であること、 国民の安心・安全の基盤のためには、過不足ない財源投入が必要であること、医療には経済波及効果、雇用創出効果があり地方創生への多大な貢献につながること、マイナス改定は医療崩壊の再来を招くとして「政府は必要財源を確保し、診療報酬本体はプラス改定とするべきである。」と主張している。また、「薬価差は、制度発足時に十分な技術評価ができなかったことから生じたものであり、その不足分に相当する潜在的技術料である。」、「健康保険法において薬剤は診察等と不可分一体である。その財源を切り分けることは不適当である。」と薬価等引下げ分の本体改定財源へ充当するべきだとの考え方を示している。

個別事項(その5リハビリテーション)

診療報酬改定の議論の個別事項としてリハビリテーションに関して
1.回復期リハビリテーション病棟における リハビリテーションの質に応じた評価について
2.廃用症候群の特性に応じたリハビリテーションについて
3.維持期リハビリテーションについて
4.施設基準等における人員配置の弾力化について
5.早期からのリハビリテーション実施の促進について
6.その他
について資料が示されている。

回復期リハビリテーション病棟における入院中のADL向上の度合いには、医療機関間で大きな差があるとして、「医療機関ごとのリハビリテーションの効果に基づく評価を行うこととし、提供量に対する効果が一定の実績基準を下回る医療機関においては、1日6単位を超える疾患別リハビリテーションの提供について、入院料に包括することとしてはどうか。」といった提案がされている。

廃用症候群に対するリハビリテーションについては、現在の脳血管疾患等リハビリテーション料から独立させることや、運動器不安定症のうち、運動機能低下を来す疾患が「長期臥床による運動器廃用」のみである者はその廃用症候群リハビリテーション料の対象とする方向が示された。

また、要介護者被保険者については、平成28年4月から維持期リハビリテーションは介護保険へ移行することとされている点については、現行で例外とすることとされている患者の状態等の拡大を検討するとともに介護保険によるリハビリテーションの質等に対する不安、介護の対象となることに対する心理的な抵抗感、患者の医学的リスクへの対応に関する不安等の解消のために下記の2点を論点としてあげている。
(1)脳血管疾患等リハビリテーション又は運動器リハビリテーションを実施している要介護者について、標準的算定日数の3分の1が経過する日までを目安に、医師が機能予後の見通しを説明し、患者の生きがいや人生観等を把握し、それを踏まえて必要に応じて多職種が連携してリハビリテーションの内容を調整するとともに、将来介護保険によるリハビリテーションが必要と考えられる場合には、介護支援専門員と協働して介護保険によるリハビリテーションを紹介し、見学、体験等を提案することを評価してはどうか。また、そのような対応を伴わずに行われる疾患別リハビリテーションの評価を見直してはどうか。
(2)上記紹介・提案等が行われた後は、介護保険によるリハビリテーションを、体験として必要な程度、医療保険によるリハビリテーションと併用できるようにしてはどうか。