中央社会保険医療協議会 総会(第349回)

4月12日に中央社会保険医療協議会 総会(第349回)が開催され、資料が厚生労働省ホームページに掲載されている。 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000161169.html

議題は下記の3点
○部会・小委員会に属する公益委員の指名等について
○最適使用推進ガイドラインについて
○在宅医療(その2)について

在宅医療(その2)では、訪問診療を中心に下記の課題が提示され、在宅医療ニーズの増加や課題の多様化を踏まえ、地域において限られた医療資源の中でいかに在宅医療を確保・推進するか、かかりつけ医を中心とした在宅医療提供体制や複数医師や医療職によるグループ診療の評価などについて議論された模様。

在宅医療(その2)

在宅医療(訪問診療)の課題

1.在宅医療に係るニーズ

  • 高齢化等により死亡数は増加傾向であり、近年は自宅等における死亡が微増傾向。
  • 国民の意識調査では、終末期の療養場所に関する希望として、自宅で最期まで療養したいとの回答は約1割であり、自宅で療養して、必要になれば緩和ケア病棟に入院したい、なるべく早く緩和ケア病棟に入院したい等、回答は様々である。
  • 最期まで自宅での療養が困難な理由としては、介護してくれる家族の負担や急変時対応への不安が多い。

2.在宅医療(訪問診療)担う医療機関

  • 在宅療養支援診療所(在支診)及び在宅療養支援病院(在支病)の数は増加傾向にあったが、近年は微減・横ばい。在支診以外に訪問診療や往診を行う一般診療所の数は多く、自院に通院していた患者等に対して在宅医療を提供している。
  • 在支診以外の診療所の職員配置は、在支診に比べて少ない。また、医師及び看護職員以外の職員の配置は少ない。
  • 診療所の医師の年齢は、50~60代の割合が、近年増加傾向。在支診を届け出ていない理由は、24時間往診体制が困難との回答が最も多く、負担感が大きい。往診料のうち深夜・夜間加算を算定している割合は約8%と少ない。
  • 診療科別に在宅医療を行っている診療所をみると、内科、外科が多い。その他、泌尿器科、精神科なども行っており、診療科は多様である。
  • 在宅医療を行っている医療機関のうちの在宅患者の割合が95%以上の医療機関は、わずかに減少。
  • 医療機関での看取りの状況では、療養病棟入院基本料の死亡退院の割合は約35%となっている。緩和ケア病棟入院料を届出ている医療機関数は年々増加している。

3.在宅医療を必要とする患者やその内容

  • 訪問診療を行っている患者の主な原因疾患をみると、循環器疾患、脳血管疾患、認知症、糖尿病といった疾患が多かった。また、複数の疾患を有する患者も一定程度おり、耳鼻科や眼科といった診療科の疾患に対する訪問診療も行われていた。
  • 在宅時医学総合管理料(在総管)又は施設入居時等医学総合管理料(施設総管)を算定する患者について、訪問診療時に医師が行った診療内容等をみると、「視聴打診・触診」「バイタル測定」「患者・家族等への問診」「薬剤の処方」の項目の割合が多かった。重症患者に係る管理料を算定している患者でみると、その他の患者に比べ、病状説明や、訪問看護ステーションや居宅介護支援事業所との連携に係る項目の割合が多かった。
  • 複数の患者がいる建物で、同一日の訪問診療を行う人数をみると、平成26年調査では、一人のみ診療の割合が約2割であったが、平成28年調査では、約1割となっている。
  • 診察時間は、在総管を算定している患者では、「15~30分」が最も多かった。

4.取組事例

  • 救急応需体制等の確保のため、地域の医師会が中心となって在宅医療支援センターを設置し、在宅医療を行う主治医の連携を推進するとともに、後方病床の確保や、訪問看護ステーションの機能強化を行っている地域
    がある。

○ 在宅医療におけるニーズの増加や、看取りを含めた課題の多様化を踏まえ、それぞれの地域において限られた医療資源も考慮した在宅医療を確保・推進するため、

  • 在支診以外を含めたかかりつけ医による在宅医療提供体制
  • かかりつけ医の夜間・時間外の負担軽減に資する、地域の医療機関の連携による救急応需体制
  • かかりつけ医機能を補完するため、複数の診療科の医師が協働して行う訪問診療
  • 患者の状態や診療内容、居住形態に応じた効果的・効率的なサービス提供に資する評価のあり方について、どのように考えるか。