国と地方の協議会で「国民健康保険の見直しについて(中間整理)」を了承

国民健康保険(国保)の都道府県単位への広域化について国と地方が協議する「国保基盤強化協議会」は8月8日に中間整理(案)を了承した。
これは、プログラム法や国民会議報告書の方向性に沿って1月から厚生労働省と地方との協議重ねてきたもので、国保の見直しについて課題や見直しの方向性について整理を行ったもの。
国保は被用者保険と比較して(1)低所得者の加入者が多い、(2)年齢構成が高いこと等を理由に医療費水準が高い、(3)所得に占める保険料が重いといった構造的な課題を抱えている。こうした財政上の構造問題の解決に向けた方向性として、厚生労働省が責任を持って取り組むとしているものの、現時点では追加公費の規模も含めた財政基盤強化の具体策は明らかにできる状況にはなく、引き続き検討するとしている。
国保の運営に関する都道府県と市町村の役割分担の方向性では、財政運営は都道府県とし、都道府県が医療給付費等の見込みをたて保険料収納必要額を算出し、市町村が都道府県に「分賦金」として納入する額を定める。市町村はそれをまかなうための保険料率を定めて被保険者に賦課することを基本とする。なお、市町村の保険料率の平準化に向けて都道府県が市町村ごとの標準保険料を示すことなども検討課題となっている。また、申請・届出などの窓口業務は市町村が行うが、保険給付の決定、資格管理などは引き続き検討されることとされた。
国は今後、12月末にも財源などの具体策を取りまとめ、来年の通常国会に関連法案を提出する方針である。
国保の広域化によって、都道府県ごとの医療費と保険料をリンクさせ、都道府県による医療費適正化の管理・指導を強化されることになる。市町村の努力で保険料を低く抑えてきたところでは保険料水準が大幅に上がることも懸念される。もともと上記に掲げた構造的な問題をかかえた国民健康保険が国民皆保険制度のセーフティネットとして機能するためには削減してきた国庫負担を増やすことが重要である。

国民健康保険の見直しについて(中間整理)