介護と医療を改正する一括法案が国会に提出

政府は昨日12日、医療及び介護保険制度を改正する一括法案を閣議決定し、国会に提出した。

法律案の名称は「地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律案」。
介護分野では、要支援者向けサービスの訪問介護と通所介護を市町村事業に移行、特別養護老人ホームの入所者を制限、利用者負担引き上げといった給付制限や負担増の計画が盛り込まれている。
医療分野では各病院の病床機能を4区分に振り分け、大規模な病床の再編・淘汰を加速させかねない病床機能報告制度などが取り上げられている。更に同法案では医療事故調査の第三者機関設置や看護師の業務拡大などもセットで審議が行われる。
長野県保険医協会では、どれも国民生活や医療現場に重大な影響を与える案件であり、本来ならば個別の法律案として十分な時間を確保した上で審議をすすめるべきとして、一括法案の提出に反対する要請を2月6日に県選出国会議員に行っていた。
病床機能報告制度など医療法関係は本年10月以降、介護保険法関係は平成27年4月以降施行となる予定。
法律案の概要は下記のとおり、厚生労働省のホームページ法律案要綱などが掲載されている。

地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律案

概要

1.新たな基金の創設と医療・介護の連携強化(地域介護施設整備促進法等関係)
(1)都道府県の事業計画に記載した医療・介護の事業(病床の機能分化・連携、在宅医療・介護の推進等)のため、消費税増収分を活用した新たな基金を都道府県に設置
(2)医療と介護の連携を強化するため、厚生労働大臣が基本的な方針を策定
2.地域における効率的かつ効果的な医療提供体制の確保(医療法関係)
(1)医療機関が都道府県知事に病床の医療機能(高度急性期、急性期、回復期、慢性期)等を報告し、都道府県は、それをもとに地域医療構想(ビジョン)(地域の医療提供体制の将来のあるべき姿)を医療計画において策定
(2)医師確保支援を行う地域医療支援センターの機能を法律に位置付け
3.地域包括ケアシステムの構築と費用負担の公平化(介護保険法関係)
(1)在宅医療・介護連携の推進などの地域支援事業の充実とあわせ、全国一律の予防給付(訪問介護・通所介護)を地域支援事業に移行し、多様化 ※地域支援事業:介護保険財源で市町村が取り組む事業
(2)特別養護老人ホームについて、在宅での生活が困難な中重度の要介護者を支える機能に重点化
(3)低所得者の保険料軽減を拡充
(4)一定以上の所得のある利用者の自己負担を2割へ引上げ(ただし、月額上限あり)
(5)低所得の施設利用者の食費・居住費を補填する「補足給付」の要件に資産などを追加
4.その他
(1)診療の補助のうちの特定行為を明確化し、それを手順書により行う看護師の研修制度を新設
(2)医療事故に係る調査の仕組みを位置づけ
(3)医療法人社団と医療法人財団の合併、持分なし医療法人への移行促進策を措置
(4)介護人材確保対策の検討(介護福祉士の資格取得方法見直しの施行時期を27年度から28年度に延期)