TPP交渉の加速に現場は不安、JAが農業者集会

20150330NoTPP.jpg3月30日に安曇野スイス村サンモリッツでTPPに関する国会決議等の実現を求める農業者集会を開催、当初予定の1300名を上回る参加者で会場はいっぱいとなった。県保険医協会もTPPに反対する37団体の一員として事務局が参加した。
長野県JA中央会の大槻会長は挨拶で今年に入ってからの国会決議に反するマスコミ報道で現場は不安と混乱にあるとし、国民との約束であるTPPに関する国会決議と与党決議の実現を求めた。TPPに反対する37団体からは県農業委員会の望月氏が来賓あいさつに立ち、政府は守るべき国益をいかにして守るかを明確にするとともに守れないと判断した場合は即刻脱退することを盛り込んだ交渉方針を国民に示し、十分な情報を提供し説明責任を果たすべきだとした。また、国会決議の重要5品目がもし守れないとなれば、国権の最高機関である国会決議を破ることになり、それは憲法違反だということを国会議員には認識してこの問題に対応してもらいたいと訴えた。
全国農業協同組合中央会の農政部長小林氏からはTPP交渉に関する情勢報告があり、1月以降のマスコミ報道ではTPPに前のめりとその交渉内容を報道しているが、これが事実とすると国会決議を遵守したものとは思えないとし、米や長野県で影響のある加工用トマトやりんごの影響例を説明した。また、4月に安倍首相とオバマ大統領の日米首脳会談が開かれるが、アメリカ議会ではTPA(貿易促進権限)法案は提出されておらず、アメリカは交渉権限を持たずにTPP交渉に当たっている現状は非常に問題だということも強調した。
県内で農業を営む4人の意見表明では将来不安で若者が農業に未来を描けず、後継者もいなくなっている現状が報告され、信州うえだ農協の青年部長の柿蔦さんは、「私たちに農業を続けさせてください」と訴えた。
自民党、民主党、公明党、共産党、社民党の各政党からは代表であいさつがあった。
自民党の若林参議院議員は政府から交渉経過の説明を受けたが新聞報道の内容は現状とはかけ離れているといった印象を受けるとしながらも、多くの分野で利害調整は終わっており最終場面に入っているため、皆さんと危機感を共有してしっかりと交渉してもらえるよう政府に要請していきたいと述べた。所用で退席する若林議員に対して、会場からは「自民党約束を守れ」、「嘘をつくなよとの」との激励が飛ぶ場面もあった。民主党の羽田参議院議員は安倍総理は議会軽視が甚だしいとして、集団的自衛権行使も国会で議論しないで閣議決定ですすめて法制化しようとしているが、TPPも同じで国会決議をしたのにも関わらず、情報を与えずにどんどん進めていると批判した。また、連休中にアメリカ議会で歴代総理としてはじめて議会演説をするというが、そこでしっかりと日本の農業は守るとは絶対にいわないだろう。それが現状であり、国民運動を起こさなければいけないと参加者にも奮起を促した。その他公明党、共産党、社民党代表からそれぞれ決意が述べられた。
特別決議では、重要品目に関して大幅に譲歩するというマスコミ報道の内容が事実ならば断固として受け入れられるものではなく、即刻交渉から脱退すべきだとし、TPPに関する国会決議の実現を図るために組織の総力を挙げて取り組むとした。